たくさんある認知症の中で、発症率が一番多いのがこのアルツハイマー型認知症です。研究によって差はありますが、認知症の半数近くがアルツハイマー型認知症であると言われています。アルツハイマー型認知症では脳の変形や萎縮がゆっくり進行し、初期・中期・末期とその症状もゆっくりと進んでいきます。初期の頃は、新しいことが覚えられなくなったり、時間がわからなくなる症状が出ます。中期になると、今いる場所や自分だ誰であるかわからなくなったり、徘徊や迷子になる症状が出てきます。末期になると、記憶障害が進み、普通の会話が出来なくなり、人格が変調し全く話さなくなったり、寝たきりになり行動がなくなってしまう場合もあります。残念ながらアルツハイマー型認知症の根本的な治療方法は現在ありません。薬物による緩和療法やリハビリテーションや介護によって本人が快適にすぐ競るよう、支援をしていくことが求められます。「家族の様子が最近おかしいな」「最近もの忘れがひどいな」といったことを周りの家族が感じたら病院で一度きちんと検査することをおすすめします。ご本人のためにも日頃から家族の間で「もし認知症になったら?」を相談しておくことが大切です。