終活ノート マイ・ウェイP13より
まず葬儀を執り行う意味は複数あり、葬送儀礼や遺族の心のケアだけでなく、世間への告知の場でもあります。
年末の喪中はがきで知人の死を初めて知ることも多くなってきましたね。
特に会社関係のお付き合いが多かった方などは、お世話になった方への挨拶を兼ねて、
関係各所に声掛けをし、葬儀を行うケースが多いそうです。
もちろん家族葬と呼ばれる身近な方で行う小規模な式もありますので
ここは本人や遺族の意向を踏まえて考える事になります。前者のように会社や団体に連絡してほしい機関がある場合も、小規模の葬儀希望であっても、きちんと連絡先は記載しておきましょう。
葬儀において喪主や遺族は様々な準備に追われます。当然、プロである葬儀社さんがサポートをしてくれますが、
遺影写真の準備の有無やお坊さんにお経を読んでもらう際の宗派の確認、葬儀の会葬者の数の把握などは遺族の方しか分かりません。
最近では、自分の経験を踏まえて身内に迷惑をかけないためにと終活として、葬儀の事前予約や相談をする方が増えているのも事実ですので、
元気なうちにエンディングノートで項目だけでも記述しておくとご家族もガイドラインとして活用できます。
(使ってほしい遺影写真があればエンディングノートに挟んでおくのもおすすめです)
滞りなく葬儀が終わり、代々伝わる一族のお墓に入れた後に、実は亡くなった方が新しいお墓を購入し用意していたなんてことも実際事例として存在します。前章に記した遺言書と同様、せっかく生前に準備した場合は、必ず承継者に伝えられるようにしておきましょう。
PICKUP 「お父さんとは別にして」
辛辣でかなりデリケートなお話ですが、実際にお墓の希望を考える際にこのセリフを用いる方もいらっしゃいます。
半永久的にお墓の中で一緒にいるのが耐えられないと考える方も少なからずいらっしるようです。
亡くなってからは話せないからこそきちんと意思表示をしておくべき項目ですね。
終活のお話をしていて、そもそもなお話ですが、
自分が死ぬことを想像するなんて縁起が悪いと思われる方もいらっしゃるかと思います。
ただし、自分が死んだ後の事を決めて置くことは昨今珍しいことではありません。
一般葬の場合、亡くなってから、最速でその当日にお通夜が執り行われる場合もあります。
亡くなってからは悲しむ暇もないと言われるほどかなり慌ただしく工程が進んでいきます。
核家族化になり家族みんなで集まる機会も減りました。
お葬式は自分を通じて「縁」を繋ぐ大事な場でもありますので
場所や費用を含め、葬儀社さんに事前相談することもおすすめします。
終活カウンセラー協会が発行している終活ノート・マイウェイには10名分の友人連絡帳を設けています。
連絡先が足りないという方は別紙、もしくは要の方を記入し、その方から連絡をしてもらいましょう。
どんな関係性の方かわかるように書いておくとご家族も安心です。