怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記113 場当たりな傷病手当金政策

健康保険になくて国民健康保険にはある「傷病手当金」

 健康保険にはあるが、国民健康保険にはない給付に傷病手当金がある。国民健康保険の加入者は農業者や自営業者なので、病気で寝込んでもただちに収入源を失うことにはならないということで、

 戦前の旧制度実施時からこれら現金給付は必要ないとされてきた。現に条例で給付化している自治体はなかった。

 しかしこれに対してはかねてから批判があった。

 一つは、被用者でありながら、勤め先が健康保険の適用事業所になっていないとか、勤務時間が短くて健康保険の被保険者になれないために国民健康保険に加入している者が気の毒というもの。

 二つは、もっと本質的で、自営業者と被用者でなぜ扱いを変えるのかというものだ。

 半面、今の時代、少々の病気であれば有給休暇を使用するし、長期療養を要する重病には障害年金支給で対応すべきで、傷病手当金は使命を終えており、廃止すべきとの議論もある。

 

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 国民皆保険の基本にかかわるものであるから、医療保険制度の関係者が方針を議論すべきであろう。ところが「新型コロナウイルス感染症対策本部」(設置根拠は新型インフルエンザ等対策特別措置法)で、

 「国民健康保険加入者、後期高齢者医療加入者が新型コロナウイルス感染症に感染した場合に、保険者である市町村等が「傷病手当金」を支給した支給額全額を、国が特例で財政支援を行うことが決定されていた。

 その支給要件だが、勤め先収入がある国民健康保険や後期高齢者医療の加入者であれば、風邪の症状があり、コロナ疑いがあるということで、結果としてコロナでなくても支給される。

 この種の給付はいったん開始されると、そのうち恒久制度化するのが通例だ。今回はどうなのだろうか。費用は全額国が負担するとなっているが、健康保険との比較で明らかに不均衡。いずれ政治問題になるだろう。

顧問 喜多村悦史

2020年11月19日

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