怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記135 介護転職生徒に支援金

厚生労働省が、介護業界への就職者に対し、返済免除付きの新たな貸し付け事業を創設する方針を固めたと報道されている(読売1016日)。

慢性的な人出不足に加え、新型コロナウイルスの感染拡大によって介護職の人材不足がさらに深刻化していることから、他業種から介護職への参入を促す狙いがある。

対策は二つ。一つは他業種から介護に転職希望者に対するもので、研修費用20万円を貸与し、2年間の介護職従事で返済免除。二つは福祉系高校等で学ぶ者に20万円貸与し、3年間の介護職従事で返済免除。

コロナ騒動で他産業での雇用が悪化している(8月の完全失業率3%)のを、介護分野で吸収する目的もある。

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時宜を得たものであると評価するが、同時に時期性に伴う問題を忘れてはならない。景気が回復すれば労働力不足状態に戻る。その際には介護分野での労働力独占は許されないのであるから、この種の臨時応急措置はいつでもやめられるようにしっかりアナウンスしておかなければならない。甘い制度は既得権益の温床になりがちである。介護分野の基本は、低能力労働者の人海戦術ではいけない。高能力者が道具を有効利用する少数精鋭を目指さなければならない。介護ロボットはそのためにある。

新制度への注文を二つ挙げる。一つは返済免除の条件の明確化だ。単に介護労働に従事するだけでは足りない。介護福祉資格取得を条件とすること、介護従事継続中は返済猶予とし、介護分野に生涯をかける者を免除対象にすることだ。2年や3年の従事で全額免除は甘すぎる。例えば30年従事で全額免除。10年では3分の1免除にするなどのきめ細かさが必要だろう。

二つは財源の出どころ。介護は保険化されている。ならばその財源も介護保険から捻出するのが常識のはず。みだりに一般財源を注ぎ込み、制度の基本を揺るがすことは避けるべきだ。

顧問 喜多村悦史

2020年12月15日

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