怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記106 完全防護服で来日の意味

体操の中国選手団が全身防護服で日本入国

 体操の国際競技会に参加する中国選手団が「感染防止のための防護服、ゴーグルなどの完全装備姿で成田空港に降り立ったのが115日のこと。

 日本はコロナも制御できない「公衆衛生落第国」であると国際アピールするためのパフォーマンスだろうか。日本のネット上では「見くびるな」などの声が聞かれる。

 中国のネット上でもさすがに行き過ぎとされるのだろう。

 「家に招かれたのに、手袋をしたり、椅子にカバーをしたりすれば家の主人はどう思う? やりすぎ」「ここまでする必要があるなら、行かないほうがまし」

 と疑問の声も上がっているという。

 ところが日本の政府筋からの反応が聞かれない。感染が拡大しているのは事実だと謙虚に受け止めているということか。

 

 

批判により中国在留者から弁明の声が上がる

 中国人在留者による解説の要旨を紹介しよう。

― 中国選手団の防護服姿に日本人は怒りを感じたかもしれない。しかし正しく理解してほしい。中国ではコロナは制圧されており、日本で流行しているウイルスを中国に持ち帰るわけにはいかないのだ。

 中国のコロナウイルス対策は万全であり、日本を含む外国の範となるものだから、素直に学ぶべきである。

 中国では最新テクノロジーを用いて感染者やその可能性のある者を発見、躊躇なく果断、迅速に対処するシステムの極限までの高度化を進めている。これを“人権侵害”として非難する声もないではない。

 しかしいかなるものにも優先するのは生命である。生命に優る人権はない。そして感染の徹底防御によって中国は経済を回復し、世界に貢献していることも直視すべきである。

 中国のような“正しい”人権意識が高まり、コロナ制圧が進むよう、日本政府と国民の行動を促したい。 ―

 中国共産党が過去にやってきたこと、ウイグル、チベット、モンゴルなどでの現在での所業を考えれば、言葉通りに受けとることに躊躇するのが、いわゆる西側諸国の国民感情であるように思える。日本国民の感度が問われている。 

 

精神の自由に価値を 置くべきか われは“是”と言い かれは“非なり”と

朝日新聞デジタル

顧問 喜多村悦史

2020年11月12日