怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記144 いつの間に運転免許制度改正

コロナ自粛は、あくまでの“自粛”という自発行動のはず。

 地方在住の友人が滅多に上京しなくなった。

「東京から戻ると、2週間自宅謹慎になる」と言うのである。東京からの客を受け入れた場合も同様だそうで、用談等で会った者は、やはり2週間の自宅謹慎になるという。

 なにを大げさな、と笑って聞いていたのだが、どうやら本当らしいことがわかった。久田恵さんのエッセイ『家族がいてもいなくても671回』(産経1218日)にそう書いてあった。

「目下、自粛中の身。東京に行ったせいで…。ここでは首都圏から戻ると、2週間、自粛生活になるのだ」。

 ここまでで十分驚愕だが、その続き部分で、別の次元で驚嘆することになった。

「そんな時になぜわざわざ? 東京へ? といえば、「免許の更新」のため。(中略)

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いつのまにか法律が改正されていたのだった。70歳から74歳までは、事前に「高齢者講習」で実車指導を受け、その終了証明書を添付しないと、更新ができない、という」。

 歳を重ねると運動神経が衰える可能性が高い。よって実技能力を確認する必要がある。理詰めでいえばそういうことだろう。反論する気はない。

 ただ、そういう法改正がいつなされたのか、まったく知らない。久田さんも同じだったことがわかる。

「東京人と会話したら2週間の自宅謹慎」は法律事項ではないが、行き渡り徹底している。一方の法律事項である「事前運転実技指導終了証明書」については広く知られていない。消息通に聞いたら、免許更新の場で知って慌てて講習所に連絡するものの、予約が取れない状況なのだという。法律改正を知らない者が悪いのだろうが、運転免許法改正についての報道はコロナの何十分の1でもあっただろうか。

 尖閣諸島海域への中国政府海警船の無法侵入の事実を報じないこととも合わせ、腑に落ちないことではないか。

 

顧問 喜多村悦史

2020年12月21日