怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記158 マスク仮面いつまで

 コロナ騒動で日常生活のさまざまな分野で、以前には還らない変化が起きているのではないか。

 出会いや別れの際、西洋風に握手やハグをすることが求められ、恥ずかしがり屋の日本人にも、ようやく定着しつつあったが、コロナで瞬く間に昔に戻り、お辞儀や目礼を交わすようになった。

 コロナが終息したら、再び、握手やハグが奨励されるのだろうか。それとも日本人は西洋流の非衛生的な風習には染まらないようにと、政府からお達しが出るのだろうか。

 気になるのが顔の下半分を覆うマスク。イスラム社会の女性は目以外の顔部分を覆い隠す風習になっている。表情がしっかりと見えないのでは、治安上大いに問題ありというので、たしかフランスなどでは、公衆のなかで顔を覆う装束はまかりならないという法律が制定されていたと思う。

 コロナ対策として日本中でマスク装着が行き渡っている。大きめのマスクをしていると顔の下半分が隠れるから、表情や人相を隠す意図がある者には好都合であるともいえる。

 

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「おや、久しぶりですなあ。元気でしたか」

 お昼時の新橋で声をかけられた。馴れ馴れしく話しかけてこられたのだが、その男性の顔から思い出すことがない。

「どうしたのですか。私ですよ。ワ・タ・シ。ほら、○○さんのパーティーでごいっしょしたでしょう」

 必死に記憶をまさぐったが…。

「どうしました。この顔を見てもダメですか」。彼はマスクを外した。ごめんなさい、人違いではないでしょうか。

「おかしいなあ。鈴木さんでしょう?」と彼。いえ、私は鈴木ではありません。

 ようやく間違いに気づいてくれたようで、「へんだなあ」と首を振りつつ離れて行った。後で気づいたのっだが、ボクもマスクを外してあげれば、彼も確信をもって人違いとわかってくれたかもしれない。

顧問 喜多村悦史

2021年01月06日