怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記192 電球を作れない国になった

冷蔵庫を買い替えたら東京都からゼロエミなる商品券をいただいた(第1482020.12.25)。それにおまけで同封されていたのがLED電球購入割引券。家内の財布に収まっていたが、タダでもらったものは忘れがち。使う気になったときに「期限切れ」では後味がよくない。

散歩の足を電機店まで伸ばし、予備のLED電球を買い置きすることにした。LED電球の特徴は省エネ、明るさに加えて、耐久性の良さ。数年前の家中の電球を交換したのだが、そのとき補助制度があったのかどうかは知らない。全額自費はかなりの金額になった。LEDE電球も高かった。

ともあれ全面交換以来、電球が切れて慌てて買いに走ることはなくなった。これだけでも生活環境改善効果は大きい。長期スパンで考えれば、簡単な計算でも家計面で断然お得だ。それに発電のための石油や天然ガスの輸入経費の節約になり、国民経済にもわずかながら協力していることになる。こうしたことを広報していれば愛国者の国民は、わざわざ補助金など出さなくても、LED電球に切り替える。と言いつつも、もらった割引券で交換用の電球を買っておくのだから、ボクの愛国レベルはまだまだ高くないことを正直に白状する。

さて電機店にはLED電球がわんさと置かれていた。改めて観察すると、値段の幅が大きい。60ワット(換算)で下は300円台から上は5000円近いものまで。機能に違いがあるのか、耐久性か、はたまた明るさにインチキでもあるのか。60ワット二つ入りのセットを買うことにして見比べると、3製品あった。発売元はパナソニック、アイリスオーヤマ、そしてバーベイタム。最後の会社名にはなじみがない。

せっかくだから高くても国産品にしようと、2千円弱と一番高価格でのパナソニック製品を手に取る。すると小さな字で「MADE IN CHINA」の文字。危ない。会社名に釣られて間違えるところだった。しからばアイリスオーヤマにするか。値段は千円弱と割安だが、生産地はやはり「MADE IN CHINA」。最後のバーベイタム製品にも「MADE IN CHINA」の表示。

 

 

中国製品が粗悪とは言うまい。だが、だが何につけ世界征服への道具に使う共産党独裁国である(昨年のマスク騒ぎもその一環だった)。国内工場で作れば2000円では収まらないということなのだろうか。だけど「MADE IN CHINA」では、「輸出を認めないぞ」と脅迫されるリスクを抱え込む。商品棚を隅から隅まで点検したわけではないが、国産品が一つもないのでは心もとなくないか。ひょっとして国内工場はすべて淘汰されてしまい、今や電球一つ作れない国になり下がっているのか。

都庁にも考えてもらいたい。LED電球割引券をどうしても配りたいのであれば、国産品に限定するとか、せめて商品を政治や軍事にからめることにしない国からの輸入品に限定するとか。「今さら遅い」という声が聞こえそうだが、誤った認識を正し、行動を改めることができるのが民主主義国の強みのはず。諦めてはいけない。小さな一歩から始めよう。

顧問 喜多村悦史

2021年02月06日