怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記208 自力執行あるのみ

回復しなければならない領土の一つが日本海の竹島(島根県隠岐町)。222日は「竹島の日」だった。1905(明治38)年128日に竹島の島根県編入が閣議決定され、同22日に島根県知事が所属書館を明らかにする告示を定めた。その100周年に当たる2005(平成17)年の同日、島根県議会が「竹島に関する条例」を制定したという経緯である。

参考までに日露戦争を終結に導くことになる日本海海戦はこれ以後のこと(同年5月)。竹島は日韓併合とは関係なく日本領だった。韓国が領有権を主張する正当な根拠はなにもない。

 産経新聞が「韓国不法占拠69年」を題材に“識者”の声を報じている(23日付)。

 まず日本の学者(下條正男拓殖大学教授)。「日本外交は相手側から動きがあって、それに対応するばかりで、主導権を握ることがほとんどなかった。…韓国は歴史学者をトップに外交関係者も参加する「東北アジア歴史財団」という国策研究機関があり、竹島をはじめ、慰安婦、いわゆる徴用工の問題なども調べている。その中で韓国系米国人を使ったり、日本側の研究者を抱き込んだり、戦略的にやってきている。」

 

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 次に当事者の島民(前田芳樹隠岐の島町議)。「(式典に)出席する議員は毎回あいさつで「竹島を取り戻すために頑張ります」というが、なにもしていないではないか。国政に無力感がある。…昭和40年の日韓基本条約の締結。国交正常化を優先させるため、竹島問題は棚上げされた。…それ以来、韓国にはごねて要求したら日本からは金や物が出てくると見透かされてしまった。」

 最後に韓国の学者(チョ・ジング慶南大学助教授)「韓国で独島〈竹島のこと〉を「日本の島」と言うものは私が知る限りいない。「韓国の領土」との主張に異論をはさむ者はいない。…すでに韓国が実効支配しているためだ。…政治家が上陸して“愛国心”を示す場になっている。…何らかの目的意識がない限り独島をめぐり韓日が衝突することはなく、政治的に利用すべきではない。」

 日本国民の見立てでは、韓国は領土を不当に奪っておいて、それを政治・外交で利用している。北朝鮮が横田めぐみさんなど800人以上を誘拐拉致しておきながら、それを政治外交利用しているのと同じ構図である。チョ・ジング助教授の弁は韓国政府の政治利用の意図を図らずも明白にしている。下條教授は「(日本の)外務省は何かあると「国際法違反だ」と抗議するが、韓国や中国のような国が認めるわけはないし、増長させるだけだ」と喝破している。

 政治家や外務省は自国民(日本人)の意見を集約する努力をせよ。衆議をまとめ、時節到来を周到に仕組み、民主主義陣営の国際世論を味方につけ、実力行使に出る。10年かかるか、100年かかるか。その気概がない者に議員バッヂをつけさせてはならない。奪われたままの領土関係者前田芳樹さんが言いたいことが分かる。「私が住む旧五箇村(現在の隠岐の島町)は戦前、竹島への漁業で潤っていた。アシカ猟に参加していた祖父・峯太郎は戦後、「竹島にもう一度行きたい」とよく話していた。」

 竹島の件はボクも子ども時代に親戚から何度も聞かされた。昭和269月にサンフランシスコ講和条約が結ばれ、日本は韓国の統治権を手放した。その領域は「済州島、巨文島および鬱陵(うつりょう)島を含む朝鮮」であり、竹島は含まれていない。翌274月の講和条約発効で竹島は日本に復帰することになっていたが、その直前の271月韓国は李承晩ラインを宣言し、日本漁船を拿捕し巡視船にも銃撃し、死亡者も出たとのことだった。この李承晩ラインは昭和40年の日韓基本条約締結で撤廃されたはずなのに、いまだに韓国は軍隊を駐留させ、日本を見下す宣伝塔として政治家を上陸させている。「韓国は嘘つきだ」。切歯扼腕の叔父たちも既に鬼籍に入っている。

「めぐみにもう一度会いたい」との両親の必死の思い冷たくをはねつけてしまう。そのくせテレビカメラに向かって「全力で奪還に取り組みます」とポーズを取る。恥ずかしくないのか。約束したことには命を張れ! 

顧問 喜多村悦史

2021年02月24日