怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記221 白内障を宣告される

 眼の〝物貰い“が悪化して痛くなった。「腫れあがってみっともないわよ」とのきつい指摘で近所の眼科医に行った。そのときの顛末記。
「善は急げ」で、9時の診察開始前に行くと、すでに10人弱の患者。「診察券は?」と催促されたが、記憶では3年前に来たときに「発行する」と言われただけで受け取った記憶がない。それを告げたが、「当方に間違いがあるはずがない」と若い受付嬢は高飛車に断言。その迫力で再発行料百円なりを承諾させられた。

眼科医写真素材、ロイヤリティフリー眼科医画像|Depositphotos®
「診察前に視力検査をするか」と尋ねられた。国民医療費倹約の観点から、「よく見えるから要らない」と答えたのだが、これが後で災いすることになる。
「3時間待ちの3分診療」との揶揄(やゆ)は当てはまらず、30分で順番が来た。「以前の物貰いが完治していないで再発した」との診断に要した時間は多分1分。
それよりも時間を喰ったのは「白内障になっている」との宣告。ボクは驚いて、失明の可能性等を質問した。医者の方が慌てた感じで、「年齢による白内障だから重く受け止めることはない。ただし定期的に視力検査を受けに来ることを勧告する」と言う。ボクが診察前の視力検査を拒絶したに対する営業上の対応だと感じて、ひとまず安心することにした。
診察室を出れば処方箋をもらって薬局へ。これが医薬分業だが、その前に診療所の支払いを済ませなければならない。その待ち時間が30分弱だった。診察前と併せればたっぷり1時間。


スーパーマーケットのレジでの行列は不評である。カネを払う客に「並んで待てとはどういうことだ」と非難されるから、無人レジの設置などお店側も工夫している。
それに引き換え手の診療所は「患者に待たせることに意義がある」と言わんばかりの対応。スーパーマーケットの客は健康体だが、診療後の患者は病人。一刻も尾早く帰って薬を飲んで休みたいのに、診察後においても、診察待ちの患者と混在で待合室で延々と待たされる。体調を悪化させ、他の患者には感染症をうつすかもしれない。
診療所の言い分は、「一部負担を受け取り損ねてはならないから」ということだろう。ならば一部負担の受け取りを、診療所ではなく、保険者が月ごとの保険料に上乗せして徴収し、診療報酬として診療所に支払えばいいではないか。これがボクの年来の主張なのだが、何十年経っても相手にされない。


この眼科医の窓口では、患者との間で現金のやり取りをしている。受付には感染防止の消毒液や体温計測装置を置いているが、貨幣を通じての感染には無頓着。いいのかなあ。ちなみにボクの支払いは、診察費と診察券再発行料で1820円。千円札を2枚渡して、10円硬貨を8枚釣りとして受け取った。お札やコインにくっついているはずのさまざまなウイルスを窓口譲としっかり分け合ったわけだ。


顧問 喜多村悦史

2021年03月09日