怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記234 バスか、歩きかの距離

PB素材(ペーパーバス素材)

家内が文筆家としてデビュー。といっても新聞投書だが。読者欄に投稿したら掲載され、謝礼の図書券が送られてきた。いきさつを思い出した。
年の初めの頃、家内が「今日はいいことがあった」とニコニコ顔。
 駅までのバスに乗ったらスイカが残高不足。財布に小銭では都バス料金210円に足りない。1万円札はあったが、バス内での両替には使えない。後から乗ってくる人に迷惑だから、「降ります」と踵を返したところへ運転手の言葉。
「『そのまま乗っていてください。料金はこの次、運転手に事情を言って2倍払ってもらえばいいから』ですって。感激したわ」と家内。
 帰りは駅から歩くつもりだったが、借りは早めに返さねばと、わざにバスに乗り、行きとは違う運転手に事情を話して、210円余分に料金箱に入れさせてもらったという。
「それじゃ210円余分な出費だったではないか」
 「大事なのは人同士の信頼感よ」。家内はボクのからかいを意に介さなかった。
 どうということもない話だが、記者は関心を持った。
今日の話題はここから。わが家から駅までは徒歩では15分ほど。バスの場合、大通りのバス停まで方向違いに5分ほど歩くから、バスに乗っても駅までの所要時間は2分も変わらない。
 ボクの場合は駅まで必ず歩く。経済的なこともあるが、運動不足解消のための要素が大きい。毎朝体重計に乗るたびに数値に打ちのめされており、逃れる術はひたすら歩くことだからだ。
この点、健康度満点の家内の場合は、よほどの散歩日和でない限り、バスを利用する。このためいっしょに出かけるときは、駅まで歩くかバスにするかで議論になる。
 70歳になると年間パスポートを購入でき、それだと何度乗っても追加料金はない。家内はそのパスを購入できる日を心待ちにしているが、バスを避けて歩くことを優先するボクはどうしたものか。
 
顧問 喜多村悦史

2021年03月26日