怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記262 睡眠の変化

「春眠暁を覚えず」。中学入学して最初の国語授業だったような気がする。五言絶句という漢詩と先生は紹介した。たしかその後は、「諸処に啼鳥を聞く」、「夜来風雨の声」、「花落ちること知る多少」と続いた。覚えるように指示されたが、最初の一行は、だれもが即座に記憶した。春の陽気で、授業中眠くて仕方がなかったからだ。

 大人になれば朝の眠気はなくなる。先生はそう言い、たしかにそのとおりだったが、高齢期になると眠気を感じるようになった。ただし朝ではではなくて、夕刻以降。ソファーでテレビを見ていると、いつの間にか眠っている。そのまま夜明け前までということもある。

「ベッドは要らないね」と笑われ、孫が泊まりに来たらベッドを提供し、客用布団は要らないなと自分でも自覚する。とにかくいつでも眠れる。高齢期の特権かもしれない。

 その点、現役サラリーマンはたいへんだ。昨今のように自宅でリモート勤務となると、監視している人がいないから、打ち合わせ中でこっくり、こっくりとなり、その姿を全社の人がスクリーンで目撃するかもしれない。

 眠き覚ましにコーヒーをガブ飲みしても、効果は徐々に薄れていくかもしれない。対策はないか。

 

勉強のやる気が出ない受験生に送る!3つのやる気を出す方法!

 

 必要は発明の母。ちゃんと考える人がいた。椅子に座ったままで短時間熟睡するシステムが考案されていた。脳波を計測して深い眠りに導くヘッドバンドで誘眠し、寝起きにカフェインたっぷりのコーヒーを飲む。時間の空き間を見つけて素早く睡眠を取り、気分爽快に仕事を再開する。

 8時間労働、8時間睡眠というが、それぞれ細切れで一日の総計で、各8時間になっていればいいのではないか。出勤型の業務ではそうは行かないが、時間調整を自在に調整できるのがリモートワークでは、会議・打ち合わせの単位時間も変わってきそうだ。2時間は問題外。1時間でも長すぎる。会議も休憩も15分単位が標準になるかもしれない。

 体験から可能であると考えるのだが、仕事が効率的に進むようになると、比例して生じるのが要員の余剰。企業は人員減を考えるだろうが、それでは失業者が増える。8時間労働は変えないが、家計収入を得るための労働を減らし、無償での地域活動や福祉・環境ボランティア時間を増やす。併せて所得税の累進を高めて、稼ぎよりも社会的意義がある労働に向かうように仕向ける。そういう社会を志向すべきと思われる。

顧問 喜多村悦史

2021年04月18日