怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記297 コロナ予防接種

夫婦でコロナの1回目の予防接種を受けた。会場は近くのスポーツ会館。予約制なので行列などはない。会場で目立つのは係員。ゼッケンの色で、責任者(黄緑)、医師(青)、看護師(ピンク)、事務員(オレンジ)と分け、職務分担していた。

ざっと見た感じで50人を優に超える。これに区内の大規模会場数を掛け合わせると大変な人数で、人件費はたいへんなものだろう。コロナが変異すれば、毎年接種が必要になるとの説もある。来年以降の経費の目処は立っているのか。

副作用が取りざたされているが、ボクたちではどうだろう。アメリカにいる娘の報告では、一度目はどうということはなかったが、二度目では38度の高熱が出て、数日間寝込んだという。ある医師の説では、長期的な副作用は全く不明。10年以上後になって、がんが大量発生の可能性を脾摘できないという。

考えても仕方がないというのが、国の方針ということだろう。それも一つの見識と受け止めるほかあるまい。ともあれあちらの国では、日本に比べてやることが早い。接種する芭蕉はドラッグストアあり、コンビありとのことで、数が多いからどんどん進む。現役世代への接種もどんどん進んでいる。

ボクたちは接種の予約手続きがたいへんだった。案内書は4月末に届いていたが、小さな文字でシステム修復中とあり、受付は連休明けの6日からとあった。システムというからにはデジタル関係のことだろうから、アナログの電話は可能だろうと思ったのが間違いで、こちらも連休明けまでダメとのメッセージが流れていた。

区内の65歳以上高齢者は10万人以上いるが、ワクチン配当は当座2万数千人分と家内が聞き込んできた。それで56日の8時半を期して家内が受話器を握りしめたが、何度トライしても「込み合ってつながりにくくなっています」の音声応答。

らちが明かないと腹を括って、夫婦でweb申し込みに挑戦することにした。案内書に従うのだが、記載内容の理解が難しい。QRコードを読み込んでいくと、受付番号を入力せよとある。文字列10個の中間にある一文字分の空きをどうするのか。

スペースを空けていたら何度もエラーになる。スペース抜きで続けて打ち込んだら先に進めた。次はパスワード。初期設定は生年月日になっている。これを変更するかと問われる。そのままにしたのが正解で、もし変えることにしたら、その登録などで手間だったはずだ。

そこまで打ち込んだものを発信すると携帯電話に返信が来るはずだが、待てども届かない。チェックしたら、自分のアドレスを覚え間違えていた。なぜチェックを思い立ったかというと、夫婦それぞれの携帯で進行を確認し合いながらやっていたから。家内には返信通知が来てボクには来ない。それでおかしいぞとなったわけだ。一人でやっていたら、待っているうちに日が暮れただろう。

その返信メールに必要事項を打ち込んでいく。今度は家内が会場設定をできないという。ボクはできたのでおかしいぞとなった。彼女は会場検索の打ち込みで漢字とカタカナを間違えていた。慌てると生じる間違いだ。二人が同じ時刻を予約できた。

終了ボタンを押したところで、「二度目の予約は別途なの?」の疑問。それで「予約の修正」ボタンを押すのだろうか。でもそうしたら、せっかくの予約が消えるのではないか。二人でいじくり回していたら、二度目予約の項目が出てきた。こちらも同一会場、同一時刻を予約できた。成し遂げた達成感と大きな疲労感。

 

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苦闘すること1時間余だった。家内のボランティアグループの面々から電話が鳴り始めた。「予約できた」という者もいれば、「全日程が埋まってしまっていた」という者。電話予約しようとした者は「つながらないからやめた」という人も。

ボクたちは日程を確保できたわけだが、裏を返せば、web予約に挑戦した者のほとんどが、8時半から始めて予約完了までに1時間以上かかったということだ。そうでなければボクたちも満杯で締め出されていたはずだもの。

ニュースでは静岡県のある市で予約方法の説明会を開いたが、教えるほうも教えられる方も苦労したとのことだった。若いときにデジタルに接していない高齢者にwebでやれとうのが、そもそも無理なのではないか。ボクたちは二人同時に挑戦したから何とかなった。

「若い人が高齢者を10人ほど並べて、手取り足取り指導しながらやらせる。そして一人2千円ほどの手数料をもらえば、ほどよいお小遣い稼ぎになるかも」と冗談を言ったのだが、ひょっとしたら、もうやっている人がいるかもしれない。これは違法なのだろうか。

 高齢者の大半は暇。地区ごとに日時を指定すれば、並んで待つことは苦にならない。そうすれば慣れないデジタルで疲れ果てることもないのに。二人の共通した印象だった。接種はすぐに済む。苦労したのは予約手続き。それを思い出した次第。

顧問 喜多村悦史

2021年05月23日