怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記299 スポーツドクター応募者2倍

マイナス思考はよくない。「コロナだからオリパラを返上しよう」などその典型。状況がよくないならば、それを克服する方策を前向きに考えればよい。そのほうが精神衛生上どれほどよいか。

ボクは個人的にはオリパラ誘致には反対だった。だって江東区は地元になる。地元民だから優先的に観戦チケットを買えるわけでもなし。そしてテレビが大々的に報じてくれるから、家のリビングで観戦できる…。

だが今は、「万難を排して実施すべし」の見解だ。3つの世紀をまたいで続いてきた「平和のイベント」をここで廃絶させてどうするのか。1940年の東京大会は戦争で中止になったが、古代ギリシャ人の英知に習い、「戦争を中断(休戦)してオリンピックをやろうよ」との声が優っていれば、世界はどう変わっていたか。

無観客であろうが、棄権する選手がいようが、ここは国民挙げて実施に協力すべきと思うのだ。世界記録が出なくてもいいではないか。創始者のクーベルタン男爵は「参加することに意味がある」と言ったのではなかったか。参加するためには大会が開催されていなければならない。

前置きはこのくらいにして、ネットのニュース記事。515日の朝日新聞デジタル版。短いから全文載せよう。

― 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会が募集していたスポーツドクター約200人に対して、393人の応募があったことが15日、複数の関係者への取材でわかった。応募は14日に締め切られていた。

 組織委は、大会期間中の競技会場で新型コロナウイルスの感染の疑いがあったり熱中症になったりした観客らに対応をするため、日本スポーツ協会公認のスポーツドクターを対象に協力を呼びかけていた。3日程度、もしくは5日以上の参加が条件で拘束は19時間程度。ボランティア活動のため、交通費などを除いた謝礼は支払われない。―

 

医者 ドクター 写真素材 [ 5212559 ] - フォトライブラリー photolibrary

 

完全無報酬のボランティアに医師たちが参加してくれる。やはり日本人だなあ。感心の傍ら、気になるのがコロナ予防接種。「注射の打ち手が不足」と報じられているが、ほんとうにそうなの。予防接種は純然たる医療行為ではないから、注射経験がある人なら技術的に可能なはず。医師が多忙というなら、歯科医、看護師、薬剤師…。

それでも足りなければ、わが身や家族に自己注射療法経験ある人で、協力したい人を排除することはない。

そして朝日新聞記事からの感想を言えば、オリンピックのスポーツドクターは無償に積極応募している。コロナ接種も大車輪で実施すれば、期間は短い。ボランティアとして無償を貫くことだ。非常事態には国民として助け合う。その気もちを活かすには、無償であることが一番だ。

コロナでは接種薬剤に起因する副反応被害が出た場合、国が補償ずるとしている。接種行為による健康影響も同様とすれば、ボランティア参加がその人の災いになることを防げる。

江東区では65歳以上の接種が始まった。ボクたちも6月には2回目を終える。オリパラの会場周辺の整理などに人員が必要であるならば、区長が接種済みで足腰元気の高齢者に呼びかければよい。たちまち万余のボランティアが湧き出てくるはずだ。「予防接種を国費でしかも順番早く打ってもらった。その感謝の気持ちを表さなければ」と。

オリパラの競技の方は、夜、家に帰ってからゆっくり録画を見ればよいのだもの。スタジアム内での競技進行に自身がいささかでも貢献したとの自負で、ビールの味がよくなることを請け合える。

顧問 喜多村悦史 

2021年05月25日