怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記323 ジェノサイド容認党派と日本国憲法

先の国会会期末に起きたこと。というよりも起きずに消滅してしまったできごと。

ネット記事(6161802配信)を転載しよう。

― ウイグル出身者ら、対中非難決議見送りに抗議

中国新疆(しんきょう)ウイグル、チベット、内モンゴルの各自治区や香港の出身者らでつくる「インド太平洋人権問題連絡協議会」は16日、中国の諸民族が直面する人権侵害行為を非難する国会決議案の採択が見送られたことについて、抗議声明を公表した。

声明は「非難決議さえ行えない日本の国会は、何をそんなに恐れているのか理解できない。決議の成立を妨げた勢力に対しては、満腔(まんこう)の怒りをもって抗議する」とした。

党外交部会などで決議案を了承した自民党を含め、党内手続きを終えた立憲民主党、日本維新の会、国民民主党に対しては謝意を示した。

協議会はチベット亡命政権の代表機関、ダライ・ラマ法王日本代表部や日本ウイグル協会、世界モンゴル人連盟、スタンド・ウィズ・香港@ジャパンなどで構成する。 ―

 

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ここに含まれていない政党はどこか。主たるところでは公明党と日本共産党だが、中国共産党が現に実行している民族ごと消滅させるジェノサイドに表立って反対しないわけだ。

それは取りもなおさず、現行の日本国憲法を順守しない姿勢を示していることでもある。日頃「人権」を言い募る政党の支持者も呆れているのではないか。日本人以外の人権はどうでもいいということか。それとも人権に勝る党利があるということだ。

憲法前分の一節を掲げると「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」。つまり人権は“人類普遍の原理である”とわが憲法は言っているのだ。

「国会議員はこの憲法を尊重し擁護する義務を負う」(99条)に照らせば、両党所属議員には国会議員たる資格はない。次の総選挙で彼らに票を入れる者もまた、自らの憲法を擁護しない反憲法論者ということになる。違うだろうか。

顧問 喜多村悦史

2021年06月18日