怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記348 韓国はオーストリアに学べ

「韓(から)くに便り」という黒田勝弘さんのコラムの2021627日版の標題は「韓国はオーストリアに学べ」。

 同国の文在寅(ムンジェイン)大統領は6月にオーストリアを訪問した。このことを報じた大統領官邸当局のネット広報(インスタグラム)で韓国とオーストリア国旗を並べて掲げたのだが、それがドイツの国旗と入れ替わっていたという。参考までにオーストリア国旗は左で、ドイツは右。

 韓国メディアでは、オーストリア政府が韓国訪問の際に表敬に掲げる相手国国旗として日の丸を掲げるようなものだと呆れているという。

    

 

 国旗を間違えるのはとんでもない無礼なことというのが国際常識。上下ひっくり返しても同じように見える国旗でも細かな違いがあったりする。儀典関係の人はそうした点まで承知していないと、国家間の紛議になりかねない。韓国政府は細部のミスではなく、国旗そのものを取り違ええた。 

 国旗取り違えは前置きで、黒田さん言いたかったのは韓国人の歴史感。オーストリアはヒトラーによってドイツに併合された過去を持つ。そして戦後の1955年に独立を回復した。

 そうした歴史のオーストリアだが、「ナチス・ドイツ併合時代のことを対外的には反省し、謝ったという説を耳にした」と黒田さん。「オーストリアにも反ナチ運動はあったが、それをもって解放後のオーストリアが韓国のように戦勝国の立場に立とうとしたような話は聞いたことがない。ナチス・ドイツの一員というのは明確だったからだ」。

 黒田さんの文章の結びはこうなっている。「したがって帝国日本の一員だった韓国は、歴史的にはオーストリアとよく似ている。にもかかわらず両者は解放後、まったくこと歴史を歩んだのはなぜだろう。あれほど歴史が好きな(?)韓国人が今回、オーストリアに貴重な歴史的教訓に耳を傾けるチャンスを逃したようだ。」

顧問 喜多村悦史

 

2021年07月14日