怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記351 五輪無観客の論理性

オリンピックが無観客ということになったらしい。

どうしてそういう結論になるのか、その論理性が不明。大相撲もプロ野球も歓声を受けて競技している。なぜオリンピックでは観客がいてはいけないのか。

東京オリンピックはその名が示すように、開催都市は東京都。その東京都では感染者が千人を超えたなどと危機を煽り立てている。田舎の親戚が暑中見舞いの電話をくれたついでに、非常事態のようだが生活はできているかと心配していた。海外赴任中の娘家族の一時帰国を告げたら、よく東京入りできたなと案じる始末。狭い日本なのに、東京は戒厳令下の封鎖都市のように受け取られているようだった。

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コロナ下でのオリンピックは緊急中止すべきという者がいる。例えば日本弁護士連合会の元会長・宇都宮健児氏が東京大会の開催中止を求める署名を東京都の小池知事に提出したそうだ。都知事がどうコメントしたかの報道を聞かない。「実施と中止を秤(はかり)にかけ、未来の都民の誇りのために実施を選択した」と語れる絶好に機会だったが、いつもの多弁な小池節はあったのか、なかったのか。

来日中のIOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長が、714日に菅総理と会談し、今回の東京オリンピックはいろいろな面で後世に語り継がれることになるとして、観客入りの大会にするよう要望したという。IOCのご都合主義に振り回されてきたが、ここまでくればもう一度振り回されてみてはどうか。

コロナ危機を強調するのであれば、ワクチン2回接種済みの人限定で観戦させればいいではないか。ついでに競技会場地元の人に限定とすれば、江東区民のボクたちにも会場に入る機会が得られる。観客がいれば選手の力が出るに決まっている。

 

オリンピックはなぜ行われてきたのか。なぜ東京は誘致したのか。その原点はどうだったかしっかりと思い起こしてみよう。

人流(じんりゅう)云々を言うならば、他はすべてを中止してもオリンピックだけは実施する。なぜならばそれが「国際的な約束」だからだ。都知事の立場はそれしかない。その結果、コロナの終息は遅れるかもしれない。あるいは便乗テロが生じるかもしれない。しかし杞憂かもしれない。進むか、退くか。この場合は進むべきだ。

都民の政治リーダーは知事のほかに、都議がいる。都議選を経て議員は張り切っているだろう。百年後の都民のために映像を残すという約束で、都議一人一人に一問一答インタビューをするテレビ会社はいないものか。

顧問 喜多村悦史

2021年07月16日