怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記99 国民に“尖閣”を説明してほしい

尖閣海域は日本の領海であり、排他的経済水域のはず。

そうであればこの海域で漁をしてよいのは日本の漁業者だけ。この理解が間違っているのなら正してほしい。

ところが現実に起きていることは日本漁船の締め出し。出漁すると中国の海警船に追尾、妨害される。その海警船が、今後は日本の漁船に武器を使用することになるかもしれないという(産経新聞116日)。

中国が制定中として発表した「海警法」では、国家主権や管轄権が外国の組織、個人に侵害されたときは「武器の使用を含めたあらゆる必要措置」を取れると規定。また最高軍事機関である中央軍事委員会の命令に基づき「防衛作戦などの任務」にあたることを明記した。

観閲式のイージス艦と護衛艦の写真(画像)|フリー素材「ぱくたそ」

昭和271952)年1月、韓国が竹島を領域に取り込む李承晩ラインを引き、日本漁船や巡視船に銃撃を加えた。昭和401965)年までに4000人が抑留され、8人が死亡した(海上保安白書昭和40年版)。そして韓国の守備隊が占拠し、日本漁船は近づけない状態が固定化してしまっている。これと同様のことが危惧される。

加藤勝信官房長官は、「他国の法案、動きに一つ一つコメントすることは差し控えている」と述べた(5日午前の記者会見)。「尖閣諸島は歴史的にも国際法上も疑いのない、わが国固有の領土であり、有効に支配している」と強調。「日本漁船を含む国民の生命、財産および領土・領海・領空を断固として守り抜く」と語った。2文の整合性が問題。

記者は分かっているのかもしれないが、読者や国民はさっぱり理解できない。日本の主権下の海域になぜ中国の海警船がいるのか。なぜ中国漁船が操業し、海底資源探査船が出没するのか。官房長官は国のスポークスマン。わかる言葉で説明しなさい。

 

顧問 喜多村悦史

2020年11月06日