怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記66 繁華街での言語

 9月最後の週をまるまる軽井沢で過ごした。さすがにひんやり。

しっかりと秋を感じる。ただこれは全国的な気候だったようだ。

「そちらはどうだい?」と東京に電話したら、「急に涼しくなってきた」との返事。

時季外れの避暑ではないかと笑われた。

たしかにそうだが、今年の熱暑の時期はコロナの外出自粛で遠出がはばかられていたのだ。

 その反動というわけか、行楽地や繁華街はどこも湧き出た人の波でにぎわったようだ。

 

ただ依然との違いを二つ発見した。一つはだれもがマスク姿であること。

そしてもう一つは日本語以外をほとんど聞かないことだ。

駅前のアウトレットの買い物客は年々外国人の割合が増え、体感では8割以上と感じていた。

日本人の発する声量が、中国語等に比べて低く、小さいという点を差し引けば、

実数での差はそこまではないのかも知れないが、日本語がマイナーになっているのは明らかだった。ところが今回は日本語ばかりで、外国語を聞かない。

コロナで外国人旅行者の入国がなくなっている。

年々倍増だった入国者数の傾向がもとに戻ることは当分ないだろう。

外国人頼みの観光業は本来の姿ではない。

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旧軽銀座で昼食に立ち寄ったカフェは、引退夫婦が趣味で営む感じの小規模店。

テラスに古い写真集が置いてあり、軽井沢が中仙道の宿場町で、

旧軽銀座に本陣、脇本陣があったことを初めて知った。

店主がその時代の聞き伝えを教えてくれる。

するとあちらのテーブル、こちらのテーブルからも話題に加わる客がいて、

即席の歴史講座になった。同じ言葉を話す者同士だから成り立つ光景。

教えてもらった旧邸をめぐる午後の散歩を楽しんだ。

顧問 喜多村悦史

2020年10月03日