怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記87 コロナの持続化給付金で荒稼ぎ

新型コロナで打撃を受けた中小事業者を支援する「持続化給付金」で、虚偽の申請を行い、国から100万円をだまし取ったとして、男3人が警視庁に逮捕された。930日のニュースだが、だれもが感じているように氷山の一角。これから次々に摘発されていくことになろう。またこの3人組も余罪が100件(1億円以上)以上とされる。

他人の名義を使って書類をササっと書けば、元手なしで大金が転がり込む「濡れ手に粟」。どうしてこんなことになるのか。一言でまとめれば倫理観の亡失である。

コロナで客足が絶えた。従業員の雇用は維持したい。自分が商売を畳めば、取引先が連鎖的に苦境に陥る。その思いで歯を噛みしめて頑張る中諸企業を救いたい。これは島国で数千年にわたり、肩を寄せ合って助け合ってきた日本人の感情に適合する。

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これが成り立つ前提は、皆が正直であるということだ。架空の事業を書類上ででっち上げて国庫(国民の共有財産)を盗むといった天を恐れぬ輩がいるなど、日本人には思いもつかないことなのだ。

心配なのは、同種事件が起きないように申請や交付手続きを厳格化しようという声が大きくなることだ。それは正論であっても、政策にはならない。資金の流れが詰まれば事業はつぶれる。つまり資金交付は迅速でなければならない。

ではどうする。交付するのが間違い。タダでの供与が考えを弛緩させる。必要な当座資金を、難しいことを言わずに無利子・無担保で貸し付ける。そしてその後で、個別に実情調査をする。今回のような架空で100件もの申請をする者は悪質と認定されようから、全額(高利込み)を国に弁済するまで強制労働させる。それで政策意図が明確になり、今回のコロナに続く次の災厄(別感染症、自然災害など)への準備策になる。

顧問 喜多村悦史

2020年10月24日