
怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~
生命保険金の請求を代行する事業があるという。日本人の生命保険加入率は突出して高いと聞いたことがある。
不慮の事故で自分が死んだら家族が路頭に迷う。生命保険に加入する理由の大半はそうしたものだろう。そして大部分の人が無事に子育て期を健康で通過する。
子どもたちが独立して老夫婦二人の暮らしになれば、妻も固有の公的年金受給権を有するのだから、夫の生命保険は役割を終えている。積立額を返してもらって脱退すればいいのだが、そうなっていない事例が多いと思う。
ボクの場合もどういう経緯だったか忘れたが、日ごろ顔を見せない外務員が家に上がり込み、言いくるめられて契約の一部が継続することになり、保険料納付が続いている。ただし保険金支払いは重病で入院した場合のみ。
生まれてこの方入院したことがなく(生まれるときも自宅で産婆さん)、今後も多分入院はないだろう。ただ積立金は「葬儀費用には十分な額」で、死亡後に遺族に支給されるとの説明を受けている。
そのときはなるほどと思ったのだが、平均寿命年齢が近付いてくると懸念が頭をもたげてくる。保険料を営々と払い込んできたのはボクであり、子どもたちには負担感がない。保険金の請求には小難しい書類が要りそうで、面倒くさいからもういいやと本気で請求しないのではないか。
そこで遺言書に「生命保険金で葬儀費用を賄うこと」と書き込むことになるだろうか。だが保険会社の常で、保険金の支払いは慎重の上にも慎重だそうだから、葬儀費用支払いには間に合わない。
というわけで保険金請求代行業に事前予約するか、あるいは遺言で依頼すべき代行業者を指定しようかと考えている。
顧問 喜多村悦史
2020年11月03日