怒苦打身日記 ~協会顧問 喜多村悦史のブログ~

怒苦打身日記⑪ 歴史教科書

学校:歴史の教科書(中学) | フリーイラスト素材 「趣味で作った ...

中学生に日本の歴史をどのように教えるかで揉めている。

というか、日本という国の基本的考え方が問われている。

一つは、自分たちの国の成り立ちを常に見つめ直す真摯な立場を維持しようとするものだ。自国の主義主張の芯に基づき、諸外国と本音で話し合っていこうと考える。

二つは、経済利益を優先し、隣国の理不尽な内政、外交にはいっさい目をつぶる。自分たちの国のあり方に信念を持つ必要はなく、他国の歴史観への迎合でかまわない。

だれが考えても前説だろうと思うと間違いらしい。

日本の歴史教科書に関しては、後説が支配しているようなのだ。

これを「近隣諸国条項」というそうで、中国や韓国の注文によって日本の歴史教科書の国家検定方針が左右されるのだという。

日本海 - Wikipedia

隣国との親善の都合上、相手の主張を受け入れる。そういう度量が必要との考え方もあろうが、その場合は相互であるのが前提。日本政府が中国の教科書に注文をつけ、韓国の教科書にこう書くべきだと指摘したという話はまったく聞かない。

 

歴史はその国、民族の物語であろう。「わが家のルーツはそもそも戦国時代の○○という豪傑が云々」といった言い伝えはどの家庭にもあるだろう。お隣の了承がなぜ必要なのか。個々の国民の歴史総集が国の歴史であると考える。

 自由社の中学歴史教科書が教科書検定不合格になった。

執筆陣によると従来版と基本的に変わらないのに、検定方針が変わったためという。従軍慰安婦に関する韓国の主張を盛り込むなどだが、科学的にはそもそもが捏造でケリがついている。

今回不採択の主導と目される教科書調査官は毛沢東路線の礼賛者で、歴史教科書執筆歴もないようだ。不思議な人事だが、後説にとって都合がいいということだろうか。

2020年08月14日