【まいにち終活】終活カウンセラー協会代表理事武藤のブログ

「やり切った」=もういいではない

こんにちは、武藤頼胡です。
久々、14時まで家にいて掃除や洗濯をしています、ゆっくり時間が流れて心地よいです。
 先ほど、テレビをつけたら、サンドウィッチマンの「病院ラジオ」でした。病院に出張ラジオ局を開設し、患者さんやそのご家族から「普段なかなか言えない気持ち」を聞き、そこから家族や大切な人への思いなどラジオを通じて話す番組です。

 


 

私とそれほど歳の離れていない女性のお話。数年前にがんを患って、一度は退院したが半年後に再発、抗がん剤治療をしていたが大腸閉塞になるだけで効かなくなっていたので「やめちゃえ~!」となり今です。とのこと。どんな気持ちかを尋ねると、たくさん海外も行ってやりたいこともしたし、山も登ったし、もういいかなと思って・・・と笑顔で話す。そして「それを主人に伝えたら、普段感情を表さない人なのに、手をぎゅっと握ってきて、そんなこと言わないでほしいと言われて。」50代半ばの女性ですが、ご主人とは結婚してまだ5年くらい。お付き合いは長いそうですが、そんな状況。ご病気と思えないくらいの肌艶と明るい方。そして、そうはおっしゃったが「笑顔でいると病気も進行しないと思う」と、先ほどの「もうやり切ったからいい」というセリフとは裏腹に、もっと生きていたいというお気持ちが滲み出ている言葉をおっしゃった。
 

 
 私は終活を何のためにしているのか、それは生きがいを持てる人生を歩むため。死ぬ瞬間には「いい人生だった」と思えるようにしようと思っています。この女性の体験を聴いて、「いい人生だった」と思うことと、「だからもう十分」と決めることは違う、そう、いろんな方のおかげで生かされ今があり、自分のためだけでなく、私の人生はその関わってくださっている方の人生でもあるのだ、わかっていても身体に染み込んでいなかったことが女性の言葉で、スッと「そこが大切だ」と新たに終活の意義や甲斐を発見したように思います。
 女性も普段無口なご主人がおっしゃった言葉でご主人との人生を歩むことに、今以上に甲斐を感じ、「もっと生きるんだ」と強く思われるようになったんでしょうね、きっと。
 

 
私はこういう終活を伝え続けたい。そう強く思いました。

2023年12月24日