
【まいにち終活】終活カウンセラー協会代表理事武藤のブログ
「終活」って言葉は私が始めた2010年は誰も知りませんでしたが、
今や日本国民全員が「知っている」言葉になりました。
私は講演のたびに先輩に質問します。
「終活していますか?」と。
答えは「必要だとおもうんだけどね、なかなかできないのよねぇ」と
ほとんどの方がおっしゃるように「していない」のです。
これが現状です。
言葉も知っている、
必要と思っているのに出来ない。
「何でしていないのか?」と深く聞くと、
お墓はまだ買っていないし、お葬式の見積もりを取ったり予約していないしとのこと。
そう、この終活はお葬式やお墓の準備、すなわち終焉活動というイメージなのです。
私はこの終活をこう考えます。
「人生の終焉を考えることを通じて自分をみつめ今をよりよく自分らしく生きる活動」
です。
要約すると
「終わりから生きがいを考える活動」
そう。
死ぬ準備のために生きているわけではなく、
今をどうよりよく生きるのか、そのために先にある不安を元気なうちに考えましょう。
即ち「人生100年時代、生き甲斐を持ってまいりましょう」という生き支度を指しています。
私もこのような仕事をしておりますが、
生と死の間があるような感覚で明日も明後日も10年後も20年後もあるように思っています。
五木寛之さんの林住期(幻冬舎)の中で、
" 『死は背後に音もなく忍び寄ってきている。
そしてポンと肩を叩いて「時間ですよ」と無愛想に知らせる。「前からはこない」』"
というものを読んだ時、ゾクッとしました。
当たり前ですが予想ができないのです。
また3年前にお亡くなりになった樹木希林さんの新聞の手記に
"人間はいつかは死ぬのではない。いつでも死ぬんです"
と書いてあったのを思い出します。
残念ながらいつというのがわからない。
それでもこのことに向き合うというのはなかなか難しいことなのです。
(続く)
2022年12月14日